労働局長による助言・指導

 労働局長による助言・指導とは労働局長が個別労働紛争の問題点を指摘し、解決の方向を示唆することにより紛争当事者が自主的に紛争を解決することを促進する制度です。
なお、これは紛争当事者に一定の措置の実施を強制するものではありません。

 

対象となる紛争

対象となる範囲は、労働条件その他労働関係に関する事項についての個別労働紛争です。

  • 解雇、雇止め、配置転換・出向、昇進・昇格、労働条件の不利益変更などの労働条件に関する紛争
  • いじめ・嫌がらせなどの職場環境に関する紛争
  • 会社分割による労働契約の承継、同業他社への就業禁止などの労働契約に関する紛争
  • 募集・採用に関する紛争
  • その他、退職に伴う研修費用の返還、営業車など会社所有物の破損についての損害賠償をめぐる紛争

    など

 

対象とならない紛争

次のような紛争は対象となりません。

  • 労働関係に関しない事項についての紛争
  • 労働組合と事業主の間の紛争や労働者と労働者の間の紛争 
  • 裁判で係争中である、または確定判決が出ているなど、他の制度において取り扱われている紛争
  • 労働組合と事業主の間で問題として取り上げられており、両者の間で自主的な解決を図るべく話し合いが進められている紛争

    など

 

 労働者が助言・指導の申出をしたことを理由として、事業主が労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをすることは法律で禁止されています。

 

労働局長による助言・指導の手続きの流れ

 

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助言・指導の事例

解雇に係る助言の事例

事案の概要

 申出人は私的に借り入れた金融機関からの借金の返済が滞ったため、勤務先に金融機関から督促の電話が入るようになった。このため、会社は申出人を懲戒解雇した。
 申出人は解雇理由は不当であり、解雇撤回を求めて労働局長の助言・指導を求めた。
 会社は労働局長の助言を踏まえ、解雇の撤回をした。

 

助言内容
 解雇は社会的に相当と認められる合理的理由が必要であるが、申出人の行為は私生活上のものであり、判例に照らし、解雇は無効となるおそれがあることから、懲戒解雇処分について取り消す方向で検討すること。

 

採用内定取り消しに係る助言の事例


事案の概要
 申出人は採用が内定していたものであるが、過去の職歴に問題があるとの理由で採用内定が取り消された。
 申出人は問題があるような職歴はなく、内定取り消しは不当であり、内定取り消しの撤回を求めて労働局長の助言・指導を求めた。
 会社は労働局長の助言を踏まえ、申出人の再雇用を検討したが、短期間の雇用予定であったこと及びその後の雇用予定もなかったことから、補償金を支払うことで和解した。


助言内容
 採用内定については事実上労働契約が成立していたとも考えられ、解雇権濫用の法理が適用される可能性があること。また、内定取り消しの理由として過去の職歴を問題にしているが、採用面接時に過去の職歴は確認していないこと等から、内定取り消しについて取り消す方向で検討すること。

  

上司等からのいじめ・嫌がらせをめぐる助言の事例


事案の概要
 申出人は事務職として勤務していたが、仕事が与えられない等の職場環境からうつ病になり欠勤状態が続いていた。
 申出人は復職を望み、職場環境の改善を求めて労働局長の助言・指導を求めた。
 会社は労働局長の助言を踏まえ、申出人と話し合いを行い、申出人は復職した。


助言内容
 会社には就業環境配慮義務があることから、申出人と話し合うこと。

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